介護士の仕事を現場でされている方は処遇改善手当をしっかりもらっていますか?
平成21年に介護士の給与アップと人手不足解消のため、介護職員処遇改善交付金が始まりました。やっと国も介護職員不足に危機感を持った結果です。これを継続する形で平成24年度から新たに作られたのが介護職員処遇改善加算です。ここから介護職員に支給されるのが処遇改善手当です。私の所属していた事業所では正社員は一人につき月に平均一万円前後支給されていて、非常勤パートは移動手当として訪問介護の仕事件数に連動して一人につき数千円から支給されていました。これはそれぞれの事業所によって大きな差があります。年四回支給というところや1時間につき105円プラスというところも。というのも事業者の裁量によって加算の分配額や名目は任されているからです。

介護職員の給与を最大月額で37,000円アップ!?

平成29年4月からは処遇改善加算がI~Vの5段階となりました。月額平均1万円相当の処遇改善が目標で「介護職員の給与を最大月額で37,000円アップ」と厚労省はうたっていますが本当にそんなにもらえるのでしょうか?
確かに処遇改善手当は介護現場のスタッフがもらえます。しかし、専任の管理者や事務員やケアマネはもらえませんし、支給方法が事業者に任させていますので一律で全員に支給される制度ではありません。直接的な介護業務をしている方のための加算です。でも、ほんとうに平成29年4月に4万円近くも月給が上がりましたか?
実は残念ながら多くの方はそんなに上がってないのです。なぜでしょうか?

処遇改善加算って事業所にとってハードルが高い?

実は介護事業者が処遇改善加算を申請すればストレートで行政が認めてくれるわけではないのです。厚労省も不正を見逃すわけには行かないので簡単には加算させません。年度の頭には計画書を提出して年度後に報告書を提出します。これが事業所にとってネックなんです。事業所としては介護職員の研修計画を立てたり、キャリアパス要件Ⅰ及びキャリアパス要件Ⅱ、キャリアパス要件Ⅲそして職場環境等要件を満たす必要があります。報告書にはかなり細かく支給された加算金の使い道を書き出します。この作業を以前の職場でやっていましたがほんとうに複雑で時間がかかりますので長くかかると一週間くらい取られます。ですから、人手が足りないところは処遇改善加算を申請していない事業所ももちろんありますし、加算が5段階になったので一番上の加算を取得しようと思ったらたくさんの書類を作成して大変な時間と労力がかかります。それなので、加算段階の下のランクで妥協せざるを得ない事業所もあります。しかしがんばって現場で働いている介護職員としては妥協して欲しくないですよね?直接に月給がアップする部分ですから。

処遇改善手当を欲しいですよね?

同じ仕事をして月額にして37000円も違ってきたらどう思いますか?もし、隣の事業所がその加算を取っていたら、うらやましいですよね。同じ時間で働いているのがバカみたいに感じるのが本音です。事業所の所長に聞けば、どの段階の処遇改善加算を取っているのかが分かりますが、もし、加算段階が低いからといって、所長に「一番上の加算を取ってくれませんか?」なんて言うのはなかなか難しいですよね・・。角が立ちますし、これからの仕事にも悪影響が出ます。でも、勇気を出して言ってみる価値はあると思います。事業所もスタッフを流出させたくはないので対応してくれるかも知れません。しかし、このまま事業所任せにしておくのもなんとなくイヤですよね?加算が取れるのは最低でも次年度です。そんな時は最大段階の加算(Ⅰ) の処遇改善加算を取得している事業を探すのが早いです。最大限の加算である37,000円が一年支給されたら、444,000円です。これは結構な金額になりますので、収入が大きく違います。非常勤やパートの方なら複数の会社を掛け持ちして、加算額の大きい事業所の仕事をしてもいいですし、正社員の方でも会社を変えるきっかけになります。面倒な処遇改善加算を取得している事業所は介護職員の未来のことを考えてくれている良い会社なのです。今の自分の事業所と比べてみることができますので長く働くにはどちらの会社がいいのか真剣に考える必要があります。